谷があれば山もある。

 先週の最終勤務日の7月17日。二日前に新型コロナのワクチンを摂取していたので左手はまだ痛い。マッサージは極力避けたかった。
しかし患者さんはしっかり割り振られる。しかも私が初めて触る方で、ポイントにしっかり当たらないと満足されない方だった。
気持的にも準備できてない、体の方も心と連携できてない。おかげで、不満を口にされ続けながらの施術となった。
さらにその後に先生と練習。先ほどの施術の件があったことで、わかるポイントもわからなくなっていた。
次の週(今週)はいったいどうなってしまうのだろうとめちゃめちゃ心配になっているはるながお送りする日記第26弾…。


7月19日

 朝、いつものように出勤。しかし…、眠くてたまらない。集中できない。おそらく昨日少し遅くまで起きていたのが悪い。
午前に予定していた治療はキャンセルになったので、ひたすら消毒とベッドメイキング。
施術師がこんなことを言ったらいけないのはよーーくわかっているのだが、午前の施術がキャンセルになって安心していた自分がいた。 プロは自分の波をコントロールすると言うけれど、ここ数日ばかりは無理だった。プロになりきれていない施術師である。
休憩の少し前に、一つ上の先輩先生に練習をお願いした。とりあえず、ポイントに当てることだけに集中。結果はまずまずだったようだ。
午後は、予約されていたお二人と、院長に直前に割り振られた一人の施術。
ポイントに当てることを意識し、こちらから話題を出すことはしないようにした。
すると、以前より満足されて帰っていかれる患者さんが多くなった…ような気がする、たぶん。

7月20日

 午前中は3軒連続在宅マッサージ見学ツアー。今日も、患者さんも先生も喋る喋る!朝から皆さん好調のようだ。
午後は先生と練習。うつ伏せになられた先生の前進(手足を除く)を30分で揉むというものだ。
時間内に揉めという練習が一番苦手だ。時間が気になるし、ポイントに当たらなくても次に進まなければいけない。
まあほとんど予想通りだ。時間に縛られた気分。緊張して指がぶれる。患者さんを揉むより緊張する。
その後アドバイスをいただくために、指示された場所を揉んでいく。
しかし、まだ体が力んでいるらしい。アドバイス通りやろうとしても体がいうことを聞かない。そして先生の困った顔。この堂々巡りだ。
先生の作業中に少し水分補給をしてもう一度揉んだら、少しはポイントに当たるようになったようだが、それでもなあ…。

7月21日

 午前中院長から、「坐ってる僕の肩を揉んで」との指示。ケアマネージャーの事務所で、坐っている方を近々揉みに行くという話だ。
実際揉んでみると、左手がやたら弱いらしい。同じようにしているんだけどなあ…。やっぱり利き手の方が得意なのか?よくわからん!
それを補うためか、より凝りが固い患者さんにたいおうするためか、ポイントを肘で押してという指示があった。
まさかのである。肘で押すことがあるとは学校で聞いてはいたが、実際したことはほとんどない。
肘でポイントは探せそうになかったので、指で見つけたポイントに肘を当て、体重を乗せようとする。
…だめだ、全くわからん!ポイントからずれていると言われても、直すために動かす度合いもわからない。指の繊細さが恋しい。
もう少し指で強く揉めるようにするのが早いか、肘で押すのを習得するのが早いか。どちらも必要か…。
ただわかったのは、肘で指と同じことをしようとすると、すごい集中力と繊細さが必要だということ。当たり前なんだろうが。

午後は、院長のご家族の方の施術が割り振られていた。だが、いつもとは違う方。そしてとても固いそう。さらに今回は横向きでの施術。
訪問先で横向きの施術はしていたが、院内では訪問先のようにベッドに乗れなかったり、しかし広いスペースが使えたりという違いがある。
それを考慮し、一つ上の先輩先生とかなり練習したとはいえ、かなり緊張する。
そしていざ施術開始。いつも私が大気している時に使っている広めの部屋に向かう。
室内の昇降ベッドを少し上げ揉んでいく。患者さんの足元の音楽プレイヤーからは、ピエール・ポルトの「愛野讃歌」が流れている。

愛の讃歌

愛の讃歌

話に聞いた通り、全身張っている。緊張と固いという意識で体が力まないように、深呼吸しながら揉んでいく。
「そこ効く」「いた気持ちいい」とおっしゃったことや、途中からうとうとされていたことはなかなか嬉しかった。


 今回はここまで。
休憩や睡眠の大事さを改めて実感したはるなであった。
そしてもう一つ。どうやら午後始まってすぐにメモを見ると、練習や施術に大きな悪影響が出るらしい。なんでなんだろう。