いよいよ社会人デビュー!

はじめに

 3月中旬に近くの治療院の就職が決まった。

新型コロナウイルスが流行する中、この治療院に巡り合えたことは一つの奇跡だと思う。
そして、この治療院は私が社会人デビューを果たす場所にもなる。
そこで、新しい生活に関する情報発信と、自分の考えの整理のため、これからの日々の出来事をブログにまとめてみることにした。
少しでも皆さんのお役に立つことができたら嬉しい。


就職先での研修

 最初の記事は勤務に先駆けた研修について。

就職が決まってから3月末までの数日間、長時間の研修をしてくださると、院長がおっしゃってくださった。

研修1日め

 支給された制服を着て、院長の指示通りベッドに向かう。
どんなことをおっしゃるのかなあと少しばかり楽しみにしていると、
院長:「僕が台になるから、はるなさん(本当は苗字で呼ばれている)が学校で習ったようにやってみて」
何気なく、はいと返事をして落ち着いて考え直してみると…、しょっぱなからハードル高すぎないか?
学校の先生なら、その先生に習ったことをするだけだから自信を持って施術できるけれど、
治療院を10年以上営まれている院長に見せられるようなレベルじゃない…。
と、考えても仕方のないことが頭をよぎるが、ここはするしかないと半ば強引に気持を切り替える。

うつ伏せになられた院長の体を順に揉んでいく。
こうした緊張感の中での無言は一番嫌いだ。
あの時どんな施術をしたかはあまりはっきりと思い出せない。

当然院長の評価は低かった。むしろ1から鍛え直されることとなった。
まずは指圧の練習から。
指を置いたらその場で止めて圧をかけていくものだ。

ここからながーい練習時間

 最初は肩の奥の方にある一番固い場所を探し、そこを一番良い角度で抑えることからスタート。
学校ではそんなに細かく指導されなかった部分だ。
ひたすらポイントを探す。
ポイントを見つけたり角度が正しい感じがしたと思ったら、筋肉の弾力ですぐに動いたり、そもそも全く違ったり…。
それでいて、手の筋肉が悲鳴をあげ始めると、痛みのせいで指の間隔も鈍くなっていく。
頭は混乱し、逃げ出したいような、院長に反発したいような…と心も闇に向かっていくのを感じる。

肩のポイント探しと押し方指導で1日めは終わった。
まだ心は闇と化した状態。
こんな指導が何日も続くと考えると地獄でしかない。そんなふうにしか考えることができないようになっていたのをよく覚えている。
おかげで初日から泣いたなんて言えやしない…。

研修はまだまだ続く!

 数日後。
研修の2日目や3日目になってくると、心身ともにだいぶ回復した状態からのスタートになることが増えた。
内容は1日めとあまり変わらなかったが、状態が回復したことで落ち着いて取り組めた気がした。
指での押し方にも変化が現れ始めているらしい。自分ではわからなかったが、先生がそうおっしゃっていた。

その後背中や腰など押せる場所が増え、最終日までしっかり練習させていただけた。
勤務がスタートした後も、先生方の時間が空いた時に練習時間が設けられるそう。仕事も練習も頑張っていかなければ…!